第41章

姫野茜は結局、客室に泊まり込んで「密着警護」することになった。もっとも、部屋に入るなりベッドへ大の字に倒れ込み、ハイヒールは人類に対する反逆的な発明だと毒づいていただけだが。

マンションに静寂が戻る。リビングには、フロアランプの淡い光だけが残されていた。

姫野理緒は自室に戻ったものの、睡魔が訪れる気配は微塵もなかった。

『彼女への不敬は、この月城曜への不敬と見なす』

その言葉が、脳裏で何度も反響する。

彼が守ったのは、あくまでドクター・アリスだ。

そう、何度も自分に言い聞かせる。

だが、心の奥底で、小さな声がそれを否定していた。

一方、子供部屋。

月城律は音もなくベッドから...

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