第11章

帰路についた西園寺玲央は、アクセルを床まで踏み抜かんばかりの勢いだった。スポーツカーは公道で美しいカーブを描き、最速で邸宅へと滑り込む。

寝室のドアを押し開けると、ベッドサイドに置かれた『診断書』が真っ先に目に飛び込んできた。

歩み寄ってゆっくりとその紙を開き、そこに記された文字を目にした瞬間、彼は雷に打たれたように立ち尽くした。

西園寺玲央の足取りはふらつき、どれほどの時間が経ったのかも分からぬまま、ようやく衝撃から我に返ると、携帯を取り出して秘書に電話をかけた。

「三十分以内だ。手段は問わない、橘詩織の居場所を突き止めろ!」

…………

陽光がガラス窓を透過して室内の床に降り注...

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