第209章

「ガシャンッ!」

重厚な無垢材の椅子が背後へ激しく倒れ、祖父もろとも床に叩きつけられた。凄まじい轟音が響き渡る。

高齢の祖父は後頭部を硬いフローリングに強打し、目の前が真っ暗になった。喉の奥からくぐもった呻き声が漏れる。

だが、それは「ヒュー、ヒュー」という苦しげな吸気音に変わるだけで、助けを呼ぶ力など残されていなかった。

「祖父? お前が俺の祖父を名乗る資格などあるのか?」

西園寺快はそれでも気が済まないのか、床に伏した老人の体に歩み寄り、何度も蹴りを入れた。

祖父は苦痛に身を縮こまらせ、白髪交じりの髭を震わせる。濁った瞳で快を睨みつけるその眼差しには、信じ難いという驚愕と、深...

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