第15章 恋愛を語る資格はない

小柄な女の子の顔が、さらに真っ赤になった。こくりと頷くと、照れくさそうに耳もとへ垂れていた髪をそっと耳の後ろへ流す。

「知ってます……。先輩、江川大学の生徒会長ですよね。私も江川大学で、経営管理学科の2年です。長島萌っていいます」

千葉椿は、そのいかにも恥ずかしそうな様子に胸の奥がふっと柔らかくなるのを感じた。

「どのテーブル?」

長島萌は手を上げ、左前方を指さした。千葉椿が視線を辿ると、そこには中年の女性が座っている。――おそらく、彼女のお母さんだろう。

「行こ。今日は……ごめんね」

長島萌はぶんぶんと手を振った。

「大丈夫です、大丈夫です、先輩」

彼女は先に立って歩きなが...

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