第48章 覚えておけ!

「俺と結婚してくれ」

羽鳥紅蓮は彼女を抱き寄せ、肩に額を預けるようにして言った。

千葉椿は容赦なく突き放す。

「冗談。調子いいこと言わないで」

「千葉椿、どうして受け入れない?」

「言ったでしょ。あなたのこと、何も知らない」

「結婚してから知ればいい。変わらないだろ」

「変わる。もし合わなかったら、私だけ傷ものになる」

「誰が合わないって決めた?」

「はぁ……もういい。話してもムダ。下で図面描くから。勝手に悩んでて」

そう言い捨て、椿は社長室のドアを開けて出ていった。

廊下を少し歩いたところで、食盒を提げた美女と鉢合わせる。

美女は椿を見るなり、ぎくりと目を見開き――...

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