第56章 両親に会いに行く

羽鳥紅蓮はふっと笑った。千葉椿はそこでようやく、自分の質問がどれだけ間の抜けたものだったかを悟る。

「案内して」

紅蓮は車のドアを開けながら言った。

椿は先に歩き、墓地の入口でカーネーションを二束買うと、そのまま紅蓮を連れて中へ入った。

千葉佳平の墓前に立つと、椿は背筋を伸ばし、改まって紅蓮を紹介する。

「お父さん、お母さん。私、結婚したよ。夫の羽鳥紅蓮。安心して。これからは、私と弟をいじめられる人なんていない。それと、峰の足はもう治ったの。今はリールで勉強してる。ちゃんと学んで帰ってきたら、私たち、きっと全部うまくいくから」

続けて紅蓮が、墓石に向かって深く頭を下げた。

「お...

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