第105章

関根綾子はぶるりと身震いした。咄嗟に高橋夏希の手を掴み、身体を小刻みに震わせる。

「わ、私も危ないの? 娘を探さなかったら、次は私の番……? そ、それに……まだ祭具はあるの?」

「もちろん――」

高橋夏希は彼女の不安をわざと煽るように、言葉尻を吊り上げたまま「ない」と叩き落とすつもりだった。だがその瞬間、小嶋さんが背後からすっと数珠を取り出す。

「……助けてあげましょう」

東堂彦一「……」

温井知絵「……」

高橋夏希は顔を横に向け、黙って白目をひとつ。すぐに正面へ戻ると、わざとらしく手を合わせた。

「小嶋さま、慈悲深くて、愛が無限大! ありがたや~!」

関根綾子は何度も...

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