第111章

温井知絵「……」

何を期待してんのよ!

社長がお見合いしようが、私に何の関係があるっていうの。将来の孫だって、私のことをおばあちゃんなんて呼ばないし!

「社長、おめでとうございます。社長の幸せは君亦にとっても大切ですし、皆さまも社長がご家庭円満で、素敵なご結婚をなさることを心から楽しみにしております」

話を、なぜか組織全体の総意みたいに引き上げておいた。

東堂彦一はノートパソコンをぱたんと閉じる。

「温井秘書、今の挨拶は見事だな。司会でもやってたのか?」

そう言って、妙に感心したように頷いた。

「目的を達成した途端に人を切り捨てるし、司会もできる。多才だね」

「……」

温...

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