第117章

高橋夏希は、温井知絵の様子がどこか妙だと感じていた。

だが、深くは追及しない。

「じゃあ明日の朝イチで出発ね。あの子が見つかるかどうかも、正直わかんないけど」

そう言った直後、ふっと思いついたように目を細める。

「ねえ。九条花奈に案内させたらさ、現行で押さえられない? 一発で片づけられるかも」

温井知絵がくすっと笑う。

「その『もし』はさすがに盛りすぎだよ、高橋弁護士」

「は? あんたは盛ってよくて、私はダメってわけ?」

高橋夏希は温井知絵の首に腕を回し、そのまま勢いで自分の案をまくしたてた。

「いい? こうしてこうして――で、どう? いける? いけない?」

温井知絵は真...

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