第122章

温井知絵は、彼の目つきがさらに物騒になったのを見て、背筋がひやりとした。

今日、なんでこんなに機嫌が悪いの。

ただの勘違いで、デートしてるんだと思っただけじゃない。

そこまで怒ること?

知絵は足早に外へ向かった。

とにかく、これ以上ほかの人を巻き込むわけにはいかない。

東堂彦一は彼女の少し後ろを、ゆっくりとついてくる。三、四歩ほど距離を空けたまま、氷みたいに冷たい表情で――まるで囚人の護送。しかも死罪級の。

数人が、二人が店を出ていくのを見送った。

高橋辰己は落ち着かない様子で前の席に移動し、肉を食べている高橋夏希に叫ぶ。

「姉ちゃん! あの人、知絵さんをどこに連れていくん...

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