第125章

その頃。

ごくありふれた農家の庭先。大きな木の下に腰を下ろしていた東堂彦一は、唐沢晴海から送られてきた音声を再生した。

聞き終えると、どこか考え込むような顔になる。

そして唐沢晴海へ短く返信した。

「その子、全部は話してない。気をつけろ」

唐沢晴海からは「OK」とだけ返ってきた。

――とはいえ、彼の言葉には腑に落ちないところもある。

どうして「嘘」だと分かったのか。話し方は真に迫っていたし、泣き方だって痛々しいほどだった。あの感情が演技には見えない。

若様は、とにかく疑り深い。

ソファのほうでは。

「念可、あなたL市の地元の子よね」

温井知絵が柔らかく尋ねた。

「うん...

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