第148章

「洛川社長、いらしてたんですね」

生まれながらのアルファって言うか、アルファの中のアルファって感じのあいつ。あの胸板を見せられたら、身寄りのない可愛い子ちゃんなんて、それだけで何万人もイチコロだろ。

温井知絵がぼんやり考え込んでいるのを見て、東堂彦一が眉をひそめた。

「温井秘書、何をそんなに考え込んでる?」

温井知絵は無垢を装って首をかしげる。

「別に、何も」

東堂彦一は彼女の額をコツンと軽く叩き、ため息まじりに歩き去った。

……今、心の声を盗み聞きした? そんなのアリ? 私、何も顔に出してないはず。表情管理には自信あるのに!

二人は車に乗り込む。

温井知絵はナビを起動し、...

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