第153章

うそ!!

――まさか……。

その瞬間、温井知絵は自分がロケットに乗せられたみたいに、ひゅんひゅんと高空へ放り上げられる感覚に襲われた。速すぎる加速に、瞳孔が小刻みに震え、呼吸まで止まる。

東堂彦一が、彼女の様子がおかしいことに気づく。

彼は視線を落とし、スマホを覗き込もうとした。

――間一髪。

「見ないで!」

温井知絵は飛びかかるようにして、彼の手の上へ自分の身体ごと覆いかぶさった。なりふり構わずスマホを奪い返す。

「……」

東堂彦一は、さすがに面食らった。

子猫もびくっとして、ソファの上へぴょんと跳ねる。

温井知絵は立ち上がって距離を取り、ぎこちなく言い訳した。

「...

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