第194章

車の外は、陽射しが容赦なく照りつけていた。

車内は――冷房なんて意味をなさないほど、熱を帯びた視線。

見られているだけで、心臓が早鐘を打つ。

東堂彦一は、彼女が頬を赤らめたのを見てくすりと笑い、指先でその頬を軽くつまんだ。

「はいはい。知絵の言うとおり。昼間は食べない。……別のもの食べに行こう」

そう言って視線を引っ込め、エンジンをかける。洒落た外装のタイ料理店の前を通りかかったところで、温井知絵が言った。

「ここ、どう? さっぱりしてて食欲出そう」

「いいよ」

東堂彦一は気軽に応じ、車を停めた。

二人で車を降り、店へ入る。

その少し後ろから、白い車がゆっくりと寄せてきた...

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