第23章

温井知絵は床に崩れ落ちた。

白瀬冬弥は、温井知絵が自分と離婚すると言い出した衝撃からまだ立ち直れていない。そこへ九条花奈の言葉が追い打ちをかけ、まるで雷に撃ち抜かれたように硬直した。

「冬弥お兄ちゃん。この女、もう汚れてるよ。昨夜、男八人と寝たんだよ? その中にはエイズ持ちもいた。汚い、腐ってる、完全に売女じゃん! それでも、まだ要るの?」

九条花奈の口から吐き出されるのは、毒そのものの罵声だった。

嫉妬と悔しさが理性を焼き切っていた。自分の言葉が、自分のやったことを暴くなんて考えもしない。犯罪だ。下手をすれば牢屋行きだ。

それでも彼女はただ一つ、白瀬冬弥に温井知絵を心底嫌悪させた...

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