第46章

午後1時53分。

飛行機は空港に着陸した。

タラップを降りた温井知絵は、前方に停まるベントレーを見つけると、にこりと笑って東堂彦一に言った。

「社長、先に行ってください。私のことは気にしないで」

東堂彦一は、色の薄い視線を一度だけ彼女に投げた。何も言わず、そのまま歩き去る。

小沢諒も「じゃ、また」とだけ告げると慌ただしく後を追い、車のドアを開けてから自分は助手席へ滑り込んだ。

車内。

運転席の伊藤良国がバックミラー越しに外の二人を見て、ふっと意識が遠のくような顔になる。

「温井さん、なんで車椅子なんだ? まさか元旦那にやられたのか……置いていって大丈夫か?」

小沢諒が笑う。...

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