第48章

エレベーターの中にいた残り三人は、目玉が落ちそうな勢いで固まった。

「……??!」

高橋夏希が慌てて温井知絵をぐいっと引き戻す。

伊藤良国と小沢諒は、黙って視線を引っ込めた。都合よく見なかったことにするやつだ。

――何も見てない。うん、何も。

温井知絵は俯き、片手で額を押さえた。指先が行ったり来たりと額をこすり、顔がかあっと熱い。

13階に到着。

23階でも33階でもなくて本当によかった、と心の底から思った。あれ以上長かったら、家に着く前にその場で成仏していた。

「じゃ、失礼します」

高橋夏希が礼儀正しく言い、温井知絵の腕を引いてエレベーターから引きずり出す。ハイヒールの音...

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