第57章

「……」

温井知絵の顔色がさっと変わった。

彼女は十八の純情な少女じゃない。彼の言葉も、視線も、仕草も――何をするつもりか、嫌というほど分かってしまう。

焦って、吐息がかかる距離から身を引く。

「やめて、ふざけないで!」

白瀬冬弥は片手で彼女の肩を掴み、ぐいっと自分のほうへ引き寄せた。

「ふざけてる? 夫婦が夫婦のことして、警察が口出しできるわけないだろ」

「でも私は嫌! 無理やりなら、それはレイプだよ!」

温井知絵は押し返す。けれど力が違いすぎた。拘束されてしまえば、押しのけられるはずもない。

白瀬冬弥の手が下へ滑り、腕で彼女の細い腰を囲い込むようにして、じわじわと胸元へ...

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