第8章

 修平は、なんでもないことのように、私たちの間のテーブルにその契約書を置いた。

 私はそれを手に取り、見出しを読んだ。そして、もう一度読んだ。

 晴海湾。その開発権。提携先の欄にはすでに私の会社の名前が印字されており、あとはサインを待つばかりとなっていた。

「あなたがこのプロジェクトを取り仕切っているの?」私は言った。

「父から任されたんだ。予行演習としてね」彼は背もたれに寄りかかった。「この街の半分の名家がこれに入札している。だが、最終的な決定権は俺にある」

 私は彼を見つめた。「これ、何百億もの価値があるのよ」

「分かってる」

「それを、私にただ渡すっていうの」

 彼は、...

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