第7章

「警察には伝えておけ。容疑者は『無傷』で引き渡すとな」

 颯斗が氷みたいな声で言い放った。

 鉄塔みたいな用心棒が二人、命令を受けて崇介を引きずっていく。七奈美は甲高い悲鳴を上げ、必死に逃げようともがいたが、もう一人が髪をわしづかみにして引き戻し、容赦なく平手を叩き込んだ。ぱぁん、と乾いた音。七奈美の目から光が消え、呆然とその場に崩れた。

 十分後、私は屋敷の地下室へ押し込まれた。

 崇介は手首ほどもある鉄鎖で宙吊りにされていた。裂けた服と背中の血がべっとり貼りつき、肉に残酷な形で張りついている。七奈美は隅の汚水溜まりにうずくまり、生きたままの恐怖にやられて、すでに気を失っていた。

...

ログインして続きを読む