チャプター 205 チャプター 205

ジェッサ

玄関のドアをくぐった瞬間、何かがいつもと違うってわかった。

テレビがついている。

ただついているだけじゃない――ちゃんと見られている。

母はスクラブ姿のままソファに座っていて、足を体の下にしまい込み、テーブルの上にはコーヒーが半分残ったカップ。温め直して、そのまま忘れてしまったみたいに。昼間のトーク番組が流れていた。母が、いるはずのない時間に家にいるとき以外は絶対に見ないタイプのやつ。

私は玄関口で足を止めた。リュックが片方の肩からずり落ちる。

「えっと……なんで家にいるの?」

母は顔を上げて笑った。「有休を取ったの。午前中、病院の予約がいくつかあってね」

胃がきゅっ...

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