チャプター 207 チャプター 207

ジェッサ

校舎に足を踏み入れた瞬間、わかった。

耳で聞いたんじゃない。

肌で感じたんだ。

まるで空気が私を避けるように、すっと形を変えた。何年も毎日歩いてきたあの廊下が――同じ廊下が――息を止めたみたいに。

ロッカーの扉が乱暴に閉まる音はいつもどおり。廊下の向こうで誰かが必要以上に大声で笑う。遅刻のことで先生がもう怒鳴っている。見た目は、全部ふつうだった。

でも、ふつうじゃない。

みんなが話すのをやめる。

あるいは、やめたふりをする。

私が視線を向けると、作り笑いを浮かべるか、目をそらすか、急にスマホが気になったみたいな顔をするか、あるいは「自分を信じよう」みたいな――誰も信...

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