チャプター 209 チャプター 209

ジャクソン

異変に気づいたのは、コーチが怒鳴り声で練習を始めなかった、その瞬間だった。

それだけで十分、落ち着かない。

俺たちはフィールドに整列し、ヘルメットを脇に抱えていた。初秋特有の、きんと尖った冷たい空気。これが来ると、金曜の夜がまた痛みを伴う季節になるのだと体が思い出す。なのにコーチはただ……そこに立っていた。腕を組み、俺たちを眺めている。まるで、最初に精神をへし折る相手を選んでいるみたいに。

それは決していい兆候じゃない。

「よし」ようやくコーチが言った。「集まれ」

俺たちは小走りで近づいた。

ノアと目が合った。眉を上げる――何だよ、今度は? 俺は肩をすくめる。

全員...

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