チャプター 238 チャプター 238

ジャクソン

ジェッサがマライアを追って姿を消した、その瞬間、全身が強張った。

胸の奥に通った一本の紐を誰かに引っ張られて、ぎゅっと結び目を作られたみたいに。

マライア・モラレスは走らなかった。

マライアは折れなかった。

ただ――息ができないみたいに、食堂を出ていった。

俺は出入口を長く見つめすぎた。テーブルの下で脚が激しく跳ね、ベンチが揺れるほどだった。

隣のノアは顎を噛みしめ、同じ場所を目で追っていた。

シェーンは、取り上げるつもりのなかった武器でも握ってしまったみたいに、まだスマホを手放せずにいる。

誰も、どうしていいかわからなかった。

正直、それがいちばん最悪だった。...

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