第240章 240章

ジャクソン

部屋に入っても、コーチは何も言わなかった。

ただ机の向こうに立ち、腕を組んだまま、俺を見つめていた。まるで俺がどんな厄介事なのか、品定めでもしているみたいに。

沈黙が伸びる。

俺は重心をずらした。さっきまで廊下がやけに騒がしかったせいで、このオフィスの静けさがいっそう際立つ。壁には古いチーム写真が並び、額に入ったユニフォームが飾られ、リッジビルが今でも伝説みたいに語る優勝記事の切り抜きがいくつか貼られていた。

コーチがようやく息を吐いた。

それから、思っていたよりずっと落ち着いた声で言った。

「お前、何か抱えてることがあるなら話してみるか?」

胃がひゅっと落ちた。

瞬きをする。「...

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