第二十五章第二十五章

ジェッサ

息ができない。

私は勢いよくガラスの引き戸を押し開け、飛び出す。脈は激しく打ち、耳の奥で轟音みたいに鳴っている。カウンターの近くにたむろする子どもたちの群れを肩で押しのけると、手が小刻みに震えた。背後で上がる笑い声なんて無視だ。どこへ行くかなんてどうでもいい――ただ、みんなの前で完全に崩れ落ちる前に、この場から逃げなきゃいけない。

背後から、ノアが私の名を呼ぶ声がした。

「ジェッサ! 待って!」

嫌。

今度は、だめ。

彼はいつものように、半端な謝罪を引きずって追いかけてくる権利なんてない。自分で何度も切り裂いておいて、絆創膏みたいに貼って済ませるような――そんな薄っぺら...

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