チャプター 50 チャプター 50

ノア

体育館は人でぎゅうぎゅうに詰まり、壁が震えているんじゃないかと思うほどだった。観客席はうちの学校カラーの海と化し、吹奏楽部がやたら大げさな応援歌を鳴らす中、みんなが声を張り上げ、足を踏み鳴らし、手を打ってリズムを刻んでいる。

ここは俺の世界だった。

騒音も熱気も、通りすがりに名前を叫ばれる感じも――俺はそれで生きてきた。考えるのはアメフトと勝つことだけでいい。俺がいるべき場所はここだ。

少なくとも、本当はそう感じるはずだった。

なのに、視線がどうしても彼女に引き寄せられる。

観客席の真ん中あたりで、ジェッサがマライアと並んで座っているのが目に入った瞬間、胸がきゅっと締まった。...

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