チャプター 90 チャプター

ジェッサ

水曜日になると、何かが噛み合っていない気がした。

始まりは、学校に着いた瞬間だった。マライアがいつもの突風みたいな彼女じゃない。ロッカーの前にやって来た彼女は、だぼだぼのパーカーを着ていて――それが、どう見てもジャクソンが持っているのとそっくりに見えて、私は一瞬、思考がつまずいた。

「大丈夫?」私は彼女をじっと見ながら聞いた。

「ぜんぜん」彼女は少し早口で言って、それから「これ以上は聞くな」と言わんばかりの笑顔を見せた。

追及はしなかった。でも胸の奥に居座る感覚が、妙に落ち着かない。マライアは「さりげない」なんてできないタイプだ。何か気に障ることがあれば口にするし、いいこと...

ログインして続きを読む