第66章

藤原智史の詰問を受け、藤原和臣はゆっくりと椅子の背にもたれた。

金縁の眼鏡の奥、冷えた瞳が、怒りで真っ赤になった藤原智史の顔を捉える。

藤原和臣は鼻で笑った。隠しもしない軽蔑と嘲弄が、その笑みにべったり貼りついている。

「藤原智史。人間って、どこまで馬鹿になれるのか考えてただけだ」

「……なんだと?」

藤原智史の怒りが「カッ」と頭まで駆け上がる。

「藤原和臣、はっきり言え!」

「いいよ。だったら、分かるまで教えてやる」

藤原和臣はわずかに身を乗り出し、指を組んで机の上に置いた。声は淡々としている。

「お前が血眼になってる霧山リゾートの観光開発。あれは最初から最後まで、罠だ」...

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