第14章 彼が彼女を誘惑する

夜が深まる中、松本渚は眞岛温子から渡されたドレスを整理していたが、スイートルームから持ち帰った服の中から二着が見当たらないことに気づいた。

彼女の下着セットが消えていたのだ!

代わりに一枚のメモが残されていた。力強い筆跡で書かれた文字——

「荷物は預かった。取り戻したければ、直接俺のところに来い」

またあの男だ!

きっと彼女が二度目にシャワーを浴びに戻ったとき、この男がこっそり手を回したのだろう。

もう二度と会わないと思っていたのに、この男はとっくに先手を打っていたようだ。

こんな私的な衣類が静かに持ち去られたことに、松本渚は我慢ならなかった!この男は明らかに彼女を挑発している...

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