第50章 男の筋肉

感情の影響を受け、松本渚は実際にあまり食べなかった。

しかし、藤原時がかなりの額を支払ったのを見て、少し申し訳なく感じた。

レストランを出ると、彼女から進んで運転すると言い出した。

「こんな早く帰っても眠れないわ。特別な場所に連れて行ってあげる」

藤原時は眉を上げた。「どんな場所だ?」

松本渚は今、感情を発散させる必要に迫られていたが、それでも彼の意見を求めた。

「市内中心部に地下格闘場があるの。金持ちが貧乏人が拳を交わすのを見て楽しむ場所よ。賞金を求めて血だらけになって争う姿を見たり、専門のファイターがそういうお金を稼ぎに来たりしてる」

藤原時は瞬時に彼女の心を読み取った。

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