第60章 ライバルの対面

執事は花壇で片付けをしていたが、ふと顔を上げると窓際のその光景を目にし、瞬時に驚喜して目を覆った。

ご主人の幸せな時が近づいているようだ!

長年冷え切っていた別荘も、そう遠くないうちに奥様を迎えることになるだろう!

外では雨風が強まる中、寝室の二人は離れがたく口づけを交わしていた。

そのキスが完全に終わったとき、松本渚はすでに藤原時をベッドの縁に押し倒していた。

彼女は艶めかしい気分から我に返り、恥ずかしそうに手を引っ込めると、彼の足の間で持ち上がった寝間着を見なかったふりをして、バスルームへと向かった。

「お風呂入ってくる……」

藤原時が立ち上がり、掠れた声で言った。

「何...

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