第14章 何をするつもりですか?

葛城彰人の声は震え、俯いた。なぜか、今の綾辻詩織の顔を見たくなかった。

「本心だ。俺が持っている会社の株を、君に三分の一譲る」

綾辻詩織は明らかに呆然としていた。会社の株は他のものとは訳が違う。

金は使えばなくなるが、会社の株は会社の生死を左右するものだ。

この男はなぜ、そんな貴重なものを彼女に渡そうとするのか?

次の瞬間、葛城彰人が口を開いた。「この屋敷も君にやる」

綾辻詩織は、はっと天啓を得たかのように悟った。まさか、すべては綾辻華蓮のため?

会社の株で彼女の口を封じようというのか?

綾辻華蓮が不倫相手で、自分のあなたを奪ったと外で吹聴しないように?

だが、上流階級の誰も...

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