第51章 あなたは来ますか?

翌朝、薄いレースのカーテン越しに陽光が部屋に差し込み、床にまだらな光の影を落としていた。

綾辻詩織は眠りから覚め、ひとつ伸びをした。

眠たげな目をこすり、ベッドから起き上がる。

昨夜、夏川巴が用事があると言って出かけたきり、まだ帰ってきていないことを思い出し、綾辻詩織は少し胸騒ぎがした。

隣の夏川巴の部屋の前まで行き、ドアを軽く数回ノックする。

室内は静まり返っており、返事はなかった。

綾辻詩織はもう一度ノックしたが、やはり何の反応もない。

彼女は眉をひそめ、心にかすかな不安がよぎる。

まさか夏川巴は昨夜、帰ってこなかったのだろうか。

綾辻詩織は心の中で呟き、結局ドアを叩き続...

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