第104章 裁判の結果

法廷は、針が落ちても聞こえそうな静けさに包まれていた。

原告席では、柏木弘安が脚を組み、月岡古雅へ蔑むような視線を投げる。すぐに眉をわずかに寄せ、裁判官へ顔を上げると――言葉にせず、目だけで合図した。

裁判官は見なかったことにした。だが胸の内では、いくつかの算段が増えている。

咳払いを一つ。木槌を取り、机へ打ち鳴らす。

「原告側が提出した新証拠は、審理手続に適合しない。よって本件は休廷とし、期日を改める」

その瞬間、月岡古雅が鼻で笑った。

「休廷のほうが手続きに合ってないんじゃない? あ、言い忘れてた。今日の審理、傍聴に人を呼んであるの」

顎をくい、と上げて傍聴席を示す。

視...

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