第117章 結婚式の準備

法院で下された最終判決は、容赦なく幕を引いた。

丸井嘉年は越境マネーロンダリング、企業独占、敵対的買収の画策、傷害事件の首謀、国際金融詐欺など――計十七件の重罪すべてで有罪。裁判長は法廷で、終身刑・仮釈放なしを言い渡した。

法廷警備員が彼の腕を取った、その瞬間。

かつて裏も表も支配していた男は、完全に「囚人」へと堕ちた。

丸井嘉年は連行されながら傍聴席を振り返る。瞳に渦巻くのは、未練と怨毒。

だが、その視線がぶつかったのは――月岡古雅の、波ひとつ立たない無感情の目だけだった。

月岡古雅は法廷出口に立っていた。風が黒いコートの裾をさらりとさらう。眉も目元も冴え冴えとして、余計な感情...

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