第127章 争い

この一言が放たれた瞬間、会場はどよめきに包まれた。

「ケインって、L市の富豪ランキング2位の息子だろ? まさか……ほんとに出来レースってことか?」

「エドウィンのお母さまはイサベルよ。あんなに尊敬されてる慈善家の息子が、こんな屈辱を受けるなんて許せない!」

「まあまあ落ち着けって。ケインの作品、たしかに完璧だったじゃん。1位は妥当だろ」

「じゃあ、エドウィンは何が駄目だったっていうんだよ?」

疑念と罵声が一気に渦を巻き、月岡古雅を擁護する声が上がっても、二、三言も言わないうちにかき消された。

当の月岡古雅は表情ひとつ変えない。ただ、榎本耀へ淡く視線を投げる。

榎本耀は一歩前へ出...

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