第145章 罠

三十分ほどして、月岡古雅は食事を終え、レストランを出た。

石川山尾が丁寧に、家まで送ろうかと申し出る。

月岡古雅は断ろうとして――ふと、道端に見覚えのある黒い車を見つけた。

柊木禅司がドアにもたれ、二人を静かに見つめている。

月岡古雅は驚いたように笑い、数歩で駆け寄った。

「どうしてここに?」

「たまたま通りかかっただけだ」

柊木禅司は前方を見たまま、さりげない調子で言う。

「誰かと楽しそうに話してるのが見えたから、少し待ってた」

月岡古雅は一瞬きょとんとして、すぐに察し、二人を紹介した。

「石川山尾。同級生よ。こないだ青山圭介に絡まれたとき、証言してくれたの」

月岡古...

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