第15章 喧嘩を売るなんて

その言葉が落ちた瞬間、教室は水を打ったように静まり返った。

もう誰も、ふざけていられない。

口にカエルを突っ込まれた奴がいる。退学になった奴もいる。家の基盤そのものをへし折られた奴までいる。

そんな状況で、まだ「遊べる」と思うほどの馬鹿がいるわけがない。

月岡古雅に喧嘩を売るなんて、自殺行為だ。

皆、息を潜めた。肩の力を抜けと言われても抜けない。ひやりとした汗が背中を伝い、呼吸の音すら立てたくなくなる。

今日から月岡古雅は――頭上に吊るされた刃。いつ落ちてくるか分からない、鋭い脅威になる。

だが、いちばん衝撃を受けていたのは、ずっと後列に座っていた七瀬崚介だった。

心臓が、ぞ...

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