第17章 月岡家の配下

すでに深夜零時を回っていた。

月岡家の邸宅は、音のない静けさに沈んでいる。

月岡古雅はつま先立ちのまま玄関を抜け、気配すら残さずに中へ入った。照明には触れない。廊下の闇に紛れ、そっと自室へ滑り込む。

ポケットの中のキャッシュカード。資料をコピーした外付けのドライブ。

指先でその存在を確かめた瞬間、口元が勝手に緩んだ。

机の引き出しにしまおうとして――廊下から足音。

続いて、月岡星也の声がした。

「古雅ちゃん、帰ってたのか?」

古雅の手がぴたりと止まる。反射的にカードとドライブを枕の下へ押し込み、すぐにドアへ向かった。

開けると、そこにいた星也は心配そうな顔で、妹をじっと見つ...

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