第21章 今度は言い逃れできないぞ

月岡古雅は眉をひそめ、顔を上げた。

――その瞬間、話す気が失せた。

女はくるくると巻いた金髪にこれでもかと髪飾りを盛り、耳元には鳩の卵みたいなダイヤをぶら下げている。首にはネックレスが三本。もう、財産目録でも額に貼りつけて歩いているみたいだった。

月岡古雅が口を開こうとした、そのとき。

手首を、きゅっと軽く引かれる。

横を向くと、原田奈織が彼女の袖をつまんで小さく首を振っていた。

原田奈織は昔から苦労が多かった。月岡博雄と結婚した今も、根っこは変わらない。波風は立てず、面倒は増やさない。そればかり考える人だ。

「……いいの」

今日は気晴らしに来ただけだ。

月岡古雅も深追いす...

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