第29章 拒絶される

月岡古雅は家で三日ほど静養した。

その三日のあいだ、原田佐介は警察署でもさらにいろいろと供述したらしい。だが原田家のほかの連中は、まるで煙みたいに姿を消したままだった。

幸い、原田奈織の病状はすぐに落ち着き、退院して家へ戻ってきた。

その日の夕暮れ。月岡古雅が原田奈織と庭で花に水をやり終えたところで、月岡博雄が書斎から出てきた。

手には一通の書類。口元には笑みがあり、目には期待が宿っている。けれど声色だけは、やけに厳しい。

「古雅ちゃん、こっちに座りなさい」

月岡博雄はソファを指し示す。古雅が腰を下ろすのを待ってから、書類を彼女の前へすっと滑らせた。

「海外投資の案件がひとつ、...

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