第30章 落ちぶれた石川山尾

「古雅ちゃん、今日の調子はどう? そうだ、原田佐介の件、来週には公判だから。警察から、証言の準備をしておいてくれって言われた」

月岡古雅としても、岩崎グループとの提携を十全にまとめられる確信があるわけじゃない。

けれど、やるだけのことはやった。胸をかき乱すほどの焦りはなく、さらりと返す。

「まあまあ。提携書類は渡してあるし、あとは次に会ったときだね」

月岡星也はうなずき、それから思い出したように言った。

「それともう一つ。山口美也子が原田佐介と離婚するってさ。昨日、離婚届を出したらしい」

月岡古雅は眉を吊り上げる。

「離婚? ずいぶん、いいタイミングを選ぶじゃない」

原田佐介...

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