第32章 メンテナンス

翌朝、昨夜のモデルコンテストの動画が各大プラットフォームを埋め尽くした。

「#神秘のベールモデル#」が一気にトレンド1位へ。

どの動画のコメント欄も、並んでいるのは賛辞ばかりだった。

全ネットが、この“気品が反則級”なモデルは誰なのかと騒いでいる。

月岡古雅も当然それを目にした。

画面の中の自分を眺めても、他人が言うほど大げさには思えない。

ただ、少し退屈で――スマホを置いた。

画面を閉じる間もなく、ピンポーン、と玄関チャイム。

ドアを開けると、近藤裕斗が、着替えて清潔な服になった榎本耀を連れて入ってきた。

近藤裕斗は単刀直入に、月岡古雅へ数枚の資料を差し出す。

「古雅さ...

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