第54章 偽善?

会場に選ばれたのは、海岸沿いに建つ築百年の洋館だった。

白い回廊の柱にはブーゲンビリアが絡みつき、潮を含んだ風が家の芯をすっと抜けていく。

月岡古雅が玄関をくぐった途端、待っていたかのように人だかりができた。

「月岡さん! やっとご本人にお会いできました!」

真っ先に手を差し出してきたのは、ショートヘアの女性だ。胸元のネームプレートには「会長 アイラ」の文字がきらりと光る。

「サブアカであのプランを投稿されたとき、私たちも全員で拝見しました。本当に感銘を受けて……環境のことを本気で考える方でなければ、あそこまで実務的で、しかも細部まで詰めた提案は出せません。月岡さんが呼びかけていた...

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