第58章 推薦

柊木家の山頂別荘。

月岡古雅は柊木禅司に伴われ、重厚な門をくぐった。屋内は木の色を基調にまとめられている。

リビングには銀髪の老夫人が腰かけていた。深い紺のワンピース。周囲には若い女性が数人、輪になって談笑していて、妙に賑やかだった。

柊木禅司が、その空気を断ち切るように告げる。

「祖母さん。古雅ちゃんが来た。古雅ちゃん、こちらが俺の祖母だ」

月岡古雅は礼儀正しく微笑み、軽く頭を下げた。

「はじめまして。月岡古雅と申します。本来なら、もっと早くご挨拶に伺うべきでした」

老夫人は穏やかに目を細める。

「まあ。綺麗で、上品なお嬢さんね。さあ、座って」

月岡古雅が老夫人の傍らに腰...

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