第74章 いったい何者だ

川島唯は電話を受けると、半信半疑のまま病院へ駆けつけた。

病室に入るなり、彼女は一直線にテーブルの上の絵へ向かう。手に取ってじっと見つめるほどに、目の光が強くなっていった。

「……本物。これ、本物よ……!」

それを聞いて、柊木禅司はようやく腹の底まで息を落とした。

「じゃあ今すぐ、彼女の毒を抜けるな?」

ところが次の瞬間、川島唯は顔色を変え、絵をテーブルへ乱暴に放り投げると、二人を指さして怒鳴りつけた。

「違う! 騙したわね! これは新しい絵よ、偽物!」

月岡古雅は眉をつり上げる。

「何を根拠に偽物だと言うの?」

「わ、私は……」

川島唯は口を開けたまま言葉を失う。細部も...

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