第79章 婚約披露宴の準備

三十分後。

車は揺れもなく月岡家のガレージへ滑り込んだ。

ドアの開く音がして、リビングにいた三人が同時に顔を上げる。手をつないで入ってきた二人の姿に、全員が一瞬固まった。

月岡星也がいち早くノートPCを閉じ、口元だけで笑う。

「古雅ちゃん、今日は柊木社長まで連れて帰ってきたのか。先に言ってくれればよかったのに」

月岡古雅は頬をうっすら赤らめ、前へ出て、三人にきちんと頭を下げた。

「ママ、パパ、お兄ちゃん。柊木禅司さんにプロポーズされました。私、受けました」

その言葉が落ちた瞬間、リビングは数秒、音を失う。次いで――喜びが一気に満ちた。

原田奈織は柊木禅司を見て、それから月岡古...

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