第86章 商業危機を解決する

岩崎社長の指がぴたりと止まり、煙草の先の灰がさらさらとテーブルクロスへ落ちた。

彼はこわばった笑みを作る。

「月岡さん、冗談はよしてください。岩崎グループはもともと海運が本業じゃない。『締め付けられた』も何もないでしょう」

月岡古雅がふっと目を上げる。刃みたいに冷えた視線、言葉は一切容赦がなかった。

「岩崎社長。N市の最新航路計画はもう目を通したわ。柏木グループが金を回して動かした結果、岩崎グループの主力貨物ルート三本が外洋に追いやられた。違う?」

岩崎社長の薄っぺらい平静は、そこで粉々に砕け散る。

だが考えをまとめる間もなく、月岡古雅の声が重ねて落ちてきた。

「取り戻す方法は...

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