第90章 報復

 ふと何かを思い出したのか、七瀬崚介は息つく間もなくスーザンの番号にかけた。

「スーザン! お前が寄こしたデータ、いったい何なんだ! どうして柏木グループの中枢資料になってる!」

 受話器の向こうのスーザンも声が震えていた。指先でキーボードを叩きつけるように打ち、モニターにはコードが滝みたいに流れていく。追えば追うほど、顔色がみるみる青くなる。

「七瀬社長……わ、私も詳しくは……。推測ですが、柊木グループ側のコードに仕込まれていた偽の脆弱性が破られた時点で、相手が二重のミラー罠を張っていたんです。こちらが認可を踏んだ瞬間、システムが自動で逆方向に――柏木グループの調査システムの下層デー...

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